こんにちは。Change-Life主宰の森 信仁(もり のぶひと)です。私は2000年にレイキ・ティーチャーになり、以来二十年以上にわたりレイキの実践と指導をしてきました。
代表的な西洋レイキと現代レイキと、心理カウンセラーや禅や瞑想の修行経験などを融合して効果的な『統合型レイキのインテグラル・レイキ』を実践し指導しています。
このシリーズ・この記事は
このシリーズ(全11回)では、レイキの本質、歴史、実践、そして現代的な意義などについて、一般的な知識から深い理解までお話ししていきます。
第1回のこの記事では、レイキとは何か? その本質的な姿をやさしく、そして深く探求していきます。では、第1回を始めます。
1|見えないエネルギーを理解できて扱えるレイキ
私たちは日常の中で「今日は元気が出ない」「あの人の雰囲気が明るい」と言います。これは、誰もが無意識のうちに『見えないエネルギー』を感じ取っているということです。
『エネルギー』という言葉は、科学や心理、スピリチュアルなど多様な文脈で語られます。けれども、この『エネルギー』という言葉は、とても曖昧なものでもあります。
そういう中で、レイキは、この『見えないエネルギー』の領域を、誰もが理解できて、扱えるメソッド(方法・手法)にしてくれています。
レイキの効果は、感じることと理解することで高く
レイキを、多く人は感じる体験から始まります。手が温かくなる、心が静まる、安心する――そして、レイキを扱うレイキのメソッド(方法・手法)の効果は、レイキについて理解することで、いっそう高くなります。
このシリーズは、そのために役立つようレイキについて説明していきますが
理解が深まると、レイキ・のメソッドは自然の法則にのっとった、とても理にかなった体系で、役立つものであることが見えてきます。
2|レイキとは「霊」と「気」の融合が生む命の働き
「レイキ」という日本語には、日本の文化が古くから抱いてきた宇宙観と生命観が込められています。この二文字に込められた意味を解き明かすことで、レイキの本質が見えてきます。
「霊」=宇宙エネルギー、「気」=固体の生命の流れ
レイキとは、「霊(Rei)」と「気(Ki)」の融合です。
「霊」は根源的な宇宙の調和・秩序・創造の働き・エネルギーであり、「気」は私たちなど個体内の生命の流れを意味します。
そして、宇宙のエネルギー(霊)が、個体の中でその生命の流れ(気)と融合した状態のエネルギーを『宇宙生命エネルギー・霊気(レイキ)』と言います。このとき、宇宙は、私たちの生命の働きの源として立ち現れます。
私たちの命は、宇宙から切り離された孤立した存在ではなく、常に宇宙全体と共鳴している。レイキのメソッドは、このことを体験でき、自ら活かせるようになれます。
臼井甕男による『宇宙生命エネルギー』という発想
20世紀の初頭、臼井甕男(うすいみかお)先生は日本の霊性と西洋思想の狭間で、宇宙生命エネルギーという新しい視点を見出しました。
彼は京都・鞍馬山での瞑想の中で、宇宙の光が人の内に流れ込む体験を得たと伝えられます。
それは、「人は宇宙の一部として、誰もが癒しと成長の力を持っている」という悟りでした。
臼井先生はこの体験を、誰にでも再現できるメソッドとして体系化しました。
レイキは特別な人の才能ではなく、人間の本質に備わった自然の働きです。そして、その働きを通して、人は命を調え、意識を高め、魂の成熟へと歩んでいくことができます。
3|レイキのメソッドの法則 ― 癒しと変容のプロセス
レイキの実践のメソッド(方法・手法)の基本は「手を当てる」というごく単純な行為です。その背後には、宇宙と生命が共鳴し合う自然の法則が働いています。
手を当てると「整う」理由 ― 体・心・エネルギーの反応
私たちは痛みを感じたとき、無意識に手を当てます。それは人間が本能的に知っている癒しの仕組みです。
レイキの「手当て法」は、この自然な行為を意識的に活かし、宇宙生命エネルギーを自分や他者に通すメソッド(方法・手法)として体系化されています。
手を当てることで、体や心の滞りが整い、調和が起きます。それは単なる物理的接触ではなく、宇宙エネルギーの霊(Rei)と個体の気(Ki)の共鳴が起こる瞬間です。
レイキによる体や心の癒しとは、宇宙生命エネルギーの流れによって整う現象、高まる現象であり、意識や霊性が高まる前段階でもあります。
「癒し」は流れが整い、「変容」は意識が変わる現象
癒しとは、エネルギーの流れが本来の自然な流れに戻りと整うこと。体が軽くなり、感情がやわらぎ呼吸が深くなる ― そのすべてが「流れが本来に戻る」ことの現れです。
そして、この「流れが本来に戻る」ことの現れが意識の領域にまで届くと、人は物事の見え方や生き方そのものが変わってきます。変容します。
「癒し」は整い、「変容」は気づきです。レイキのメソッド(方法・手法)はこの二つをつなぐ架け橋であり、人を肉体から意識、意識から霊性にまでも導く道です。
レイキが導く内なる静けさや霊性の開発
レイキのメソッドを続けると、多くの人が「心が静かになった」「不安が減った」と語ります。外の状況が変わらなくても、自分の内側の波が静まると、世界の見え方が変わるのです。
それは、調和や創造の宇宙の波に再びチューニングが合ってくるからです。この静けさの中で、人は本来の自分 ― 光との調和の存在としての自分 ― に気づいくようになってきます。
そこに、レイキのメソッド(方法・手法)がもたらす霊性の開発があります。
4|意識と波動 ― 私たちの内に流れるエネルギー
私たちにはエネルギーが流れています。最新科学では、私たちはエネルギーそのものとも言われるようになってきました。エネルギーは波で波動をもっています。
怒りや恐れのとき、私たちのエネルギーの波は収縮し、呼吸は浅く、体も硬くなります。感謝や思いやりを感じているとき、波は穏やかに広がり、身体の中心から温かさが生まれます。
レイキを理解する上で欠かせないのが、「意識」と「波動」という二つの概念です。
意識と波動の相互作用 ― 意識の状態が現実を変える
私たちの意識の状態が波動を変え、その波動が現実を形づくっています。つまり、意識の質が人生の流れを整える・変える ― レイキのメソッドはその原理を理解し現実に活かす道です。
たとえば、意識の質が波の形を変える事実は、自分にだけでなく、周囲にも影響します。誰かの笑顔が場を和ませるように、エネルギーの波動は周囲とも常に共振し合っています。
レイキのメソッド(方法・手法)の実践は、この意識と波動の相互作用を整えるもので、自分を、調和や創造の宇宙といつも共鳴している本来の自然の自分へと戻していくものです。
5|科学が示すレイキのメソッドの有効性
このシリーズの今後の回で、まるまる1回を科学とレイキの回にしようと考えていますが、レイキのメソッド(方法・手法)は、科学的視点からも理解できる現象です。
現代科学の量子論や生体電磁場研究などの知見は、「すべては波でできている」という世界観を示し、それがレイキのメソッドの原理と深く響き合っています。
量子論に見る『エネルギーのつながり』
量子論によれば、私たち人間も含めてすべてのものの構成要素の粒子はエネルギー・波動でもあり、独立して存在しているのではなく、他のすべてと関係しながら揺らめいています。
すべてとは宇宙とであるので、それはまるで、宇宙ですべてがつながっていてひとつの大きな交響楽を奏でているようです。
そして、宇宙のエネルギーは、常に大調和の方向に流れています。レイキのメソッド(方法・手法)は、この大宇宙の自然の大調和の力を活かせる方法です。
生体電磁場(Biofield)と共鳴の研究
医学・生理学の分野では、人間の体を包む「生体電磁場(Biofield)」が研究され、心臓や脳から発せられる微弱な電磁波が周囲に影響を与え、他者との共鳴を生むことが知られています。
レイキのメソッドで人に手を当てたときに起こる安心や緊張の緩みなどは、まさにこの生命間の共鳴現象が起きていると考えられます。
『癒し・調和・変容』を支える波動の整合(コヒーレンス)
波が整い、全体がひとつの調和として動く状態――それをコヒーレンスと呼びます。心拍、呼吸、脳波などがこの状態になると、体と心が最も自然で健康的に働くことがわかっています。
それは、宇宙のリズムと個人の生命のリズムが一致している状態です。レイキのメソッドの実践は、このコヒーレンスを日常の中で回復させる行為といえます。
レイキのメソッドがどういうのかはシリーズの回を進むにつれてわかっていただけるようにしますが、レイキのメソッドは、宇宙と私たちの波動を合わせてくれるのです。
癒しとはその過程であり、調和はその結果、そして変容はその先に生まれる気づきです。言うなれば、レイキのメソッドは、「宇宙の音楽」を聴くための静かな方法なのです。
6|結び:レイキは「癒しと調和」そして「変容」へ
レイキのメソッドは、宇宙に遍在する宇宙エネルギーを生命の流れに取り入れ、癒しを通して本来の生命のリズムと再び調和し、意識がより自然な本来の方向へと変わっていく道です。
道は、体や心の癒しを超え、意識の変化と霊性の成熟へと続いています。癒しと調和、変容の道です。それは、宇宙と命が再びひとつに戻る旅でもあります。
そしてそれは、もともと、あなたにもある光の流れの素晴らしさを取り戻すことです。
次回は ―「レイキの歴史 ― 臼井甕男から世界へ広がった光の道」。 一人の探求者が、どのようにしてこの“光の道”を見いだしたのか、それがどのように世界に広がっていったのかをたどります。

